岐阜保健大学医療専門学校

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2025/01/20

令和7年1月19日(日)本校初!高校生のための特別公開講座を実施しました

 2025年1月19日(日)本校として初の試みである「高校生のための特別公開講座」が開催されました。本校は、はり師・きゅう師、柔道整復師の国家資格を取得するための養成校ですが、、日本トレーニング指導者協会(JATI)の認定校でもあります。そのような背景から、今回本校担当教師でありJATI認定特別上級トレーニング指導者の大野隆成先生を講師にお迎えし、高校生を対象にしたトレーニングセミナーを開催することになりました。当日は岐阜県立大垣養老高等学校と関市立関商工高等学校の2校から17名の高校生が参加してくれましたです。テーマは事前のリクエストにお応えし「筋力トレーニングをジャンプにつなげる」としました。

図1.jpg まず始めに開講式として本校5階にある柔道場(なんと208畳の広さ!!)で校長の挨拶が行われました。そのなかで本校の大きな特徴である医療・健康・スポーツの関係性について説明されました。

図2.jpg 続いてJATI認定特別上級トレーニング指導者である大野隆成先生の挨拶に移り本日の講習でトレーニングの大切さを理解し、パフォーマンスが向上することにより、今後の部活動につなげながら、長い将来にわたって、怪我をすることなくスポーツが続けられるようにとの話しがありました。

図3.jpg 最後に本校はり・きゅう科教員でJATI指導者である安田先生より自己紹介と挨拶、本日の講習の流れについて説明がありました。

 今回のテーマである「ジャンプ力」について、垂直跳びの結果が、プロが教える「ストレッチ」と「動作改善(意識するポイント)」を学ぶことによってどこまで向上するか全員が体験することにしました。

図4.jpg 最初にケガ防止のため、普段部活動で行うような準備体操を簡単に行ってもらい、その後に1回目の垂直跳びを計測することにしました。

図5.jpg 測定の様子です。道場の壁に沿って手をしっかり伸ばした位置に各自付箋を貼り、その後助走なしで両足ジャンプを行い、その最高点に付箋を付け、その差をメジャーで計測しました。

図6.jpg こんな感じでジャンプして付箋を壁に付けます。ちなみに、ジャンプしているシーンの撮影はなかなかタイミングとピントが合わずメチャ大変でした。

図7.jpg 1回目の計測が全員終了したところで安田先生のストレッチの講習が始まりました。ジャンプで必要な筋肉(今回は主に腓腹筋)に対してストレッチを行い、どう変るかを計測します。ストレッチに関してスタティックストレッチ(静的ストレッチ)とバリスティックストレッチ(動的ストレッチ)を学習しました。

図8.jpg こちらはストレッチ後、2回目の測定の様子です。時間の都合で、ストレッチに十分な時間をかけられませんでしたが、ジャンプに必要な筋肉に的を絞ってストレッチを行うことで、短時間のストレッチでも、参加者の多くの人が1回目の記録を上回りました。

図10.jpg 続いて大野先生よりジャンプの動作(フォーム)を改善するレクチャーが始まりました。どんなスポーツでもそうですが、力を伝えるフォームが出来ていないとパフォーマンスを発揮することは出来ません。

 説明の際に「地面反力」「力積」など物理に関する難しい言葉も出てきましたが、参加者の皆さんは熱心に聞き入っていました。

図11.jpg ジャンプの動作を「しゃがみ込み」「腕ふり」「飛びだし」の三つの局面に分けてそのポイントを学習しました。

 参加者はペアになって教えてもらったフォームを意識してジャンプの感覚を掴む練習を行いました。  

 ある程度つかんだ人から3回目の測定です。

図12.jpg 結果はこれまたほとんどの人が三回目の測定で最高記録を伸ばしました。個人差はあるものの、正しい「ストレッチ」と「動作改善(意識するポイント)」を学ぶことで「ジャンプ力」は向上するという効果を参加した全員が体験することができました。

図13.jpg 休憩を挟み、本校1階トレーニングルームへ移動して筋力トレーニング(フリーウエイト)についての講義が始まりました。講師は引き続き大野先生です。ここでも「ジャンプに必要な筋力の強化」をテーマに「スクワット」の基本を学ぶことにしました。

図14.jpg スクワットは脚力や体幹を鍛えるには重要なトレーニングであり、スポーツに関わっていなくても知っている方も多いトレーニングだと思います。しかしスクワットのフォーム作りは非常に大事であり、骨盤や背骨の向き、下肢の屈伸のやり方、速度など多くのポイントに意識を配る必要があります。何も考えずただ動いているだけでは筋力強化どころか、腰を痛めることにもなります。

図15.jpg 続いてシャフトを担いでのスクワットの講習です。普段5070㎏の負荷で練習している人でも大野先生に教えてもらったフォームでやると20kgのシャフトだけなのにとても苦しそうでした。つまり普段何気なくやっているフォームでは実際に鍛えるべき筋肉や関節に正しい刺激が入っていないことになります。正しいフォームは自然と安全なフォームにつながります。

図16.jpg 終わりに大野先生、安田先生、校長先生と順に終わりの挨拶をし、本日のセミナーは終了となりました。今回の講習の内容が今後の皆さんの部活動やその後のスポーツ活動で活きて欲しいと願っています。

図17.jpg 参加して頂いた生徒の皆さんに今回のセミナーに関するアンケートを書いてもらい、回収して解散のはずだったのですが......

図18.jpg ちょっとした余談から、話しが盛り上がり、予定になかったデッドリフトの講義が始まってしまいました。終了予定時間はとっくに過ぎていましたが、ここから再度大野先生の熱血レクチャーが始まりました。大野先生、ありがとうございます!

図19.jpg デッドリフトはかなり重い負荷を扱い、フォームを間違うと腰を痛めてしまうリスクが高い種目です。そのため、しっかりと足裏で床面を支え、骨盤と背骨の位置を決め、シャフトを身体の側から離さないフォームが理想です。早速生徒の代表に実演を行ってもらい、大野先生から細かなアドバイスがありました

図20.jpg

 最後の最後、生徒がお世話になった大野先生を囲んで感動の(?)お別れの挨拶がありました。

 今回本校初の試みということで、進行や内容に関して不行き届きな点が多々あったと思います。しかしながら、参加していただいた17名の高校生の皆さんは全員熱心に、積極的な態度で、最後まで集中力をきらさず受講してくれました。その姿は私たちの大きな励みとなり、いろいろと改善を積み上げ、第2回、第3回へとつなげていきたいと思いがフツフツと湧き上がってきました。そして職員一同、皆さんの今後の活躍を心より祈念しています

 以下は参加した皆さんの事後アンケートの抜粋です。

・「本講座の全体を通した満足度」=「大変満足」88.2% 「まあまあ満足」12.8% 他0%

「感想等」(自由記述)

・教え方がうまく理解し易かった。スクワットがキツかったが筋肉によく効いた。

・実際にやりながらとか見ながらできて分かりやすかった。来て良かった。

・意識を変えるだけでジャンプの高さが上がり驚いた。もっと深く学びたい。

・深くしゃがむスクワットは初めてやった。これからも講習を受けてみたい。楽しかった。

・今回の講座でジャンプ力が上がった。ケガの予防についても学びたい。

・バレーの動きと関連付けての講義だったのでイメージしやすかった。

・今までジャンプが伸びず悩んでいたが、今日学んだことを意識しようと思った。楽しかった。

・部活動で生かせる内容が多くあった。姿勢を意識して継続させたい。また参加したい。

・ジャンプの動作や筋肉の使い方など要点が学べた。食事面の話も聞いてみたい。

・部活動のレベルアップにつながるポイントを多く学べた。今よりもっと成長したい。

・今日学んだポイントを、部員同士がお互いに指摘し合えば、考えながら継続できると思った。

・部活動で膝の負担が気になるので、ケガ予防のストレッチを学んでみたい。