シミュレーションセンター
東海北陸地区看護大学では初めてとなるシミュレーションセンターを、
2019年の岐阜保健大学開学にあわせて設置しました。
岐阜保健大学ではシミュレーターを使用して病室型教育訓練方法をとり、看護大学としては東海エリアで初の実践を想定した体験型教育を行います。
実際の臨床現場・臨床場面を模擬的に再現した学習環境を提供し、学生の模擬体験から医療者としての知識·技術·態度の統合を目指す教育です。その教育は、臨床の場を再現した状況の中で、人や機材に関わりながら体験とその振り返りによって専門的な知識·技術・態度を学んでいくものです。
時代のニーズに応える最新のシミュレーション教材
近年、命に関わる責任ある仕事には現場に出る前に「シミュレーション」によってたくさんの経験を積むことが求められます。
最も有名な事例のひとつとして航空機のシミュレーションがあります。
看護師もパイロットと同様に常に命と隣合わせの職業です。そのため、看護の分野でもシミュレーションによる教育が重要視されています。
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レサシアンQCPR"レサシアンQCPR"は、看護学生の臨床的推論スキル、コンピテンス、自信を育てる一助となります。レサシアンQ C P Rは、人体に近い解剖学構造を再現できて、バーチャルシミュレーションのシナリオを使ってトレーニングすることにより、全て現実的な環境の中で優先順位付けや、臨床的推論スキル、意思決定スキルに磨きをかけることができます。
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心臓病患者シミュレータ"イチローⅡA""イチローⅡA "は、実際の患者さんを診断するようにリアルに、心音・心疾患・不整脈をシミュレーションできます。
医学部などで多く設置されており、看護学科では数少ないシミュレータです。個人トレーニングは、もちろんのこと、実習や授業などでも活用しています。 -
多職種連携ハイブリッドシミュレータ"SCENARIO""SCENARIO"はコンピュータ制御されたリアルな患者シミュレータです。コンピュータに内蔵されている約30種類の患者プログラムには、胸の音やお腹の音、血圧値、体温、脈、顔色などが設定され、時間で変化していきます。現場さながらの状況下で自ら考え行動し、患者さんに合った看護ケアをトレーニングします。現場でしか経験できなかったことが学内でも繰り返し経験できるため、看護師として必要な能力を身につけることができます。
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万能型看護実習モデル"八重""八重"はより実践的な看護技術習得のための看護実習モデルです。顔の表情や髪・皮膚の質感、関節の可動域など実際の人に非常に良く似せたシミュレータで、臨場感のあるトレーニングをします。看護師に求められる約4 0 種類の基礎的な技術をトレーニングすることができ、例えば患者さんの衣服交換や身体の拭き方(清拭)、洗髪、口腔内のケア、注射などの技術を身につけることができます。
実践の場に近い学習環境を提供するさまざまな設備
- 模擬療養型病室 高齢者モデルの瞳孔反射/血圧測定/脈診(頸動脈/撓骨動脈)/呼吸音聴診/心音聴診などの学習ができます。
- 模擬集中治療室 万能型看護実習モデルを使って酸素吸入、吸引などの看護ケアを学びます。感染の危険のある患者を想定した医療処置器具も配備しています。
- 模擬分娩・未熟児保育器室 分娩モデルとNCPRにおける超低出生体重児の基本的ケアと蘇生法をトレーニングできます。
- 模擬診療室 医師が行う診療の介助、医療面接、身体診察のトレーニングのための診察室を配備しています。
学習ラボ
7カメラのアングルから、高性能シミュレーターの様子を撮影している状態を、看護ケアの実践と同時にチェックできる高機能システムを導入しています。